過去の苦い経験が今の私に響いているというお話

 以前、人との距離感について悩んでいたとき、ふと小学校4年生の時のことを

思い出しました。

 それは、ある特定の出来事というより、イメージとして浮かんだ映像です。

しかし、私は確かにその時期に、人との距離感について上手くいかず挫折を経験しました。

その事が今でも私の一部になっていると感じました。

過去の事をあまり覚えていない

 20代頃から、疑問に思っていたことがありました。それは

《過去のことをあまり覚えていない、思い出せない》という事。

小中学時代の友人たちと昔の話をすると、ほんと覚えていない。

なんとなーーーく覚えていたりしますが、頭にモヤがかかったようで思い出せない。

HSS型HSPの方は昔の事をあまり覚えていない方が多いようです。

ある本でそんなことが書かれてあり、「この感覚、私だけじゃないんだ」とちょっと安心しました。

 私の場合、昔(特に学生時代)は《人に変な目で見られないように》《周りから浮かないように》

という意識が常にあり、学生生活を心の余裕を持って過ごせていなかったのかなと思います。

 でもなんで、そんなことを思うようになったのか。

それは恐らく、小学4年生頃だと思います。

苦い経験

 私自身、幼少期から繊細な面はあったものの、小学3年生まではそれなりに楽しく過ごして

いたように思います。特に小学3年生では、とても仲の良い友人に出会い、

毎日のように遊んでいました。

 小学4年生になり、その友人とクラスが離れてしまい、以前のような関係ではなくなりました。

そこで普通は、気持ちを切り替えて同じクラスで友達を作っていくのだと思いますが、

私は、そこで上手く切り替えができませんでした。

 いつまでもいつまでも、クラスが離れた友人のことを追いかけ回し、遊んでいました。

しかし、それは友人にとっては気持ちが良いものではなかったと思います。

段々、断られたり呼ばれなくなくなり、距離が開いていきました。

しかし、その事に私は気づかず、友人を追いかけ回し、一緒に遊んでいました。

 しかしあるとき、ハッキリと私だけ遊ぶのを断られた事がありました。

(友人たちはこの後のイベントの予約を入れているが、

私の分は予約していないからここで帰ってという状態)

ショックでショックで今思い出しても、胸がきゅーっとなる過去です。

しかし、よく考えたら当たり前ですよね。

学生時代に一番大切にしないといけないのは、クラスメイトとの友人関係であって

去年、同じクラスだった友人のことなんて構ってられないわって(笑)

しかし、当時の私にはそれが分からなかった。

《ずっと仲良くできると思っていたのに、仲間に選ばれなかった》という思いでいっぱいでした。

そこから、私もようやく自分のクラスメイトと仲良くならないとと思ったと思うのですが、

それではもう遅かったようで、仲良くなれる友人ができませんでした。

自分なりに頑張って頑張って、友達を作る努力はしますが、できません。

むしろ、《頑張っている私を、周りのみんなが少し引いた目で見ている》ような状態。

(ここらへんはあまり覚えていないので、あくまで私の中にでてきたイメージ)

小学4年生の私は、そんな周りの目が怖くて怖くて怯えているんだと思います。

苦い経験が今の私に響いている

 そんな経験をした小学4年生でしたが、私の中でここから学んだことがあります。

それは、

《私は、人との距離感がおかしい人間なのかもしれない》ということ。そして、

《私は、いくら努力しても友人なんて作れない、周りから嫌われてしまう可能性がある人間なんだ》

と、いうことでした。

 これらの学んだことは、その後の人間関係に大きく影響していると思います。

常に周りとの距離感を意識し、近すぎず、遠すぎずの距離感を保ってきました。

そして、《自分は変ではないか》《浮いていないか》を常にアンテナを張って確認し、

《ちょうど良い距離感》を目指して人と接してしました。

こんなことを常に考えているため、気が合いそうな友人がいても

自分から誘うなんて出来ませんでした。

《私が誘ったら相手は嫌がるかもしれない》《私と仲良くしたいと思っていないかもしれない》と、

常に誘わない理由を探してきました。

有り難いことに声をかけてくれる人はたくさんいました。しかしそれでも、

《もしかしたら仕方なく遊んでいるのかもしれない》という思いが抜けませんでした。

ここまでの話を見ると「なんで昔のことをここまで引きずるのだろうか」と疑問に感じます。

友人関係で、上手くいかなかった経験は誰しもあることで、それをみんな乗り越えて

やっているはず。

それも分かっているから、周りに《友人関係の苦い経験がある》なんて絶対に言わないし、

周りに悟られないように振る舞います。

実際、話しかけられたらとてつもなく陽気に話す自分もいます。

(話しかけられると嬉しいから陽気に話すのです)

 だから、そんな経験が今の私に響いているなんて、本当につい最近まで忘れていました。

それくらい、周りと自分を騙して生きてきました。

過去の私を認めてあげたい

 今後も、実生活ではこの苦い経験は誰にも言わないと思います。

でも、小学4年生の私には「あの時、自分の周りに誰もいなくなって怖かったんだね」と、優しく声を

かけてあげようと思います。

 過去は何も変えられないけれども、

《自分のせいで苦い経験をしたこと》

《その経験を怖いと感じたこと》

《その経験が今の自分にもとてつもなく大きな影響を与えていること》

を、自分だけは認めてあげたいなと思います。

 

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