私は昔から、「女性が歌って踊る姿」がとても大好きでした。
素敵な服を着て踊っている姿は、とても魅力的に感じます。
「あんな感じで自分も踊れたら・・・」と妄想すると(HSS型HSPの方は妄想が得意ですよね??)
とても素敵!!
素敵な女性を見て高揚する気持ちと、あんな自分になれたらなと羨ましい気持ちで心がいっぱいです。
私自身、ダンスは学生の時に数年間習っていました。
めちゃくちゃ楽しくて楽しくて仕方がなかったのですが、あるタイミングで
《私はダンスをやっていい人間ではないんだ》と思ってしまい、辞めてしまいました。
順調だった時代
小学校5年生あたりでダンスを始めましたのですが、私はその前から音楽に触れている時間が
多かったこともあったからか、「リズムに合わせて身体を動かす」という面では
それなりに上手くできていました。
ダンスを披露する場面があると、センターに選ばれる事も増えてきて
「私ってもしかして、ダンスできるのかもしれない」と思い始めました。
自分なりに成功体験も積めて、「ダンスは楽しい」と感じ始めました。
「なんでそんな太ってるの??」
転機があったのは、小学校6年生の頃。
ダンス教室のメンバーみんなで、あるミュージカル(だったかな)の
オーディションを受けることになりました。
オーディションでは、ダンスのメンバー10人程とダンスの先生、審査員が3名ほど会場にいました。
そこで私は「もしかしたら選ばれるんじゃないか」と思っていました。
いつもダンスの先生に褒められていたし、センターだって立ったことがある。
自分なりに成功体験を積んで、自信があったんだと思います。
しかし、そんな甘くはありませんでした。
審査では、ダンスと簡単な演技をすることになっていました。
私はそれらを完璧にできました。頭の中では「これはいけるかも!」とも思っていました。
しかし、審査員から言われた言葉は
「なんでそんなに太ってるの??」
「何でそんな身体でダンスやってるの??」
「ダンスやってるのによくそんな太れるよね」
と、身体に関してはネガティブな言葉ばかりでした。
確かに私は幼少期から肥満児で身体は大きかったんです。でも、オーディションで
しかも、みんながいる場面でこんなにも辛辣な言葉を言われるとは思っておらず、
あまりの恥ずかしさに、私は固まってしまいました。
あまりにもショックで、そこからの記憶はほとんどありませんが、あの空間が凍り付いたのと、
ダンスの先生がとても気まずそうな顔をしていたのは覚えています。
悔しさをバネにできない自分。ダンスはしてはいけないんだ
とても恥ずかしくて、辛い経験だったと思うのですが、そこで更に辛いのが、
《この経験をバネに頑張れない自分》でした。
そこまで言われたら、ダイエットをして見返したらいいし、もっとダンスのスキルを磨いたら
良いだけの話だと思うのですが、私はそれができませんでした。
そして、
《私はダンスをしてはいけない人間なんだ》と結論を出してしまった。
《辛いことがあっても、そこで頑張れたら良かったのに》と思えることは
人生で色々あります。
努力すればよいだけなのに、それが出来ない。そして極端な結論を出してしまう。
結果、自分を嫌いになってしまうし、自信を失ってしまい、ダンスという楽しいものを
心の奥底にしまってしまいました。
《恥ずかしい》という感情
私は小さい頃から肥満児だったので、見た目をいじられる経験は人よりたくさんあります。
それは悲しいことでもあったと思うのですが、一つ分かっていたことがありました。
それは、いじられた時に、私が平気な顔をしていれば、更には、
そこで私が陽気な一言を返せれば、その場は楽しくなるし、自分は傷つかない。
(本当は傷ついていたのかもしれませんが)
そう経験して生きてきました。
しかし、あのピリッとした場面でハッキリと見た目について言われてしまい、
私も言葉を返すことができなくて、ただただ恥ずかしい経験をしてしまった。
私の身体はしっかり感じたのだと思います。
私にとって《恥ずかしい》という気持ちは、絶対に感じたくない感情で、嫌な感情なんです。
そんな嫌な感情をガツンと感じて受けてしまった私は、もう何もできなくなってしまう。
そこで頑張って、また《恥ずかしい》という感情を受けたくないのだと思います。
この《恥ずかしい》という感情は、大人になった今でも嫌なので、そんな経験をした時は
誰にも言えず、一人で殻に閉じこもりたくなります。
もちろん《恥ずかしいという感情を引きずっている》なんて絶対に周りにバレたくないので
いつも平気な顔をしています。
よく友人や夫が《恥ずかしいと感じた経験談》などを話すと
「そんなこと、堂々と言えるんだ」と驚いてしまいます。それくらい、《恥ずかしい》は
私にとっては辛い感情なんだと思います。
そんな経験をしたから、今でもダンスをしている女性に魅了されるんだろうなと思います。
もう一度ダンスを習いたいという思いはありませんが、あの時の私には
《恥ずかしかったね》と、声をかけてあげたいなと思います。
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