息子のお友達とも関わり

 最近、子どものお友達との関わりを見て、激しく動揺し、胸が苦しくなった出来事がありました。

親だから、子どもを心配して動揺するのは私以外でもあるかもしれません。

しかし、私の場合は《過去の自分と重ねて》見てしまい、胸が苦しくなるくらい

感情が高ぶったのだと気づきました。

そんなことを書いています。

控えめな子ども

 私には、息子が二人います。

息子二人とも、どちらかというと《控えめで、少し臆病な面がある》と思います。

勝手に《男の子はみんなやんちゃなんだ》と思い込んでいたので、最初は子育てに

悩むことも多かったです。しかし、私も母として成長していく中で、子どもの性格を尊重しながら

子育てができるようになりました。

 数年後、長男が幼稚園に入園しました。

最初は、泣きながら幼稚園に行っていました。

入学当初から、他の子どもたちはお友達同士、お話している姿も見られました。

しかし、長男は

《お友達とコミュニケーションを取りながら関わる》という点は、とても時間がかかりました。

それでも、月日が流れるとあっという間に泣くこともなくなり、

更には、お友達ともコミュニケーションを少しずつ取れるようになりました。

といっても、自分からどんどん話しかけるような感じではなく、

他のお友達よりかは口数は少なく、周りを見ながら、その場になじんでいくような

やり方でした。

控えめではあるが、少しずつお友達とも関われるようになった長男。

いつからか《幼稚園、楽しい》と言いながら、毎日笑顔で登園できるようになりました。

更に、年中になると仲の良いお友達A君もできて、毎日とても楽しそうに過ごしていました。

お友達に声をかけることがなかなかできない息子

 ある日、私が幼稚園に入ると、長男がちょうど外遊びに行くタイミングでした。

その時の長男との会話。

長男「今日はA君じゃなくてB君と遊ぶの」

私「そうなんだ珍しいね。A君、今日お休みなの??」

長男「ううん。A君、今日はC君と遊ぶんだって」

私「そんなんだね。B君に、自分から遊ぼうって言えそう??」

長男「うん。言える」

私「おっけー。じゃあ楽しんできてね」

というやり取りをしましたが、私は内心とても不安でした。

普段から、積極的にお友達に話しかけるタイプではない長男が、自分から本当に「遊ぼう」

って言えるんだろうか。

幼稚園での用事を済ませた後、私は心配で幼稚園の園庭を見に行きました。

長男を発見。

見つけた長男は・・・

B君やその他のお友達の側にはいますが、ただただ後ろをついていっている、

一緒に遊んでいるというか、なんとかみんなの輪に入ろうと、何も言わずに後ろをついて行く、

そんな様子見えました

私が目を離した時に、もしかしたらB君に「遊ぼう」と言えたのかもしれません。

しかし、私の目には息子が

《話かけられないけれども、お友達に必死についていく姿》に見えてしまい、

私は、激しく胸が苦しくなりました。

《息子のことだから、このタイミングで私が話しかけるのは嫌がるだろうな》

《でもあの姿は、楽しく遊んでないよね》

そう思ったので、私は、他の先生にこの状況を伝えようと考え、

周りの先生に声をかけようとしました。

しかし瞬時に、

《これくらいでわざわざ先生を呼ぶのは違う気がする。しかも先生方に「これくらいで呼ぶなんて」

と思われて呆れられてしまう可能性もある》と、

自分のことも考えてしまい、結局何もせずに帰ることになりました。

しかし、帰路につく間、私は激しく動揺していました。

《あの姿、昔の私にそっくりだ》

《私に似てしまったんだ。私のせいで、息子が辛い思いしているのかも》

《あの時、やっぱり先生に言えば良かったかな》

《あの時、私「自分が先生にどう思われるか」を心配してたな。母親なのに最低だ自分》

《どんな対応するのが正解だったんだろう》

《今日、幼稚園終わった後、息子に「幼稚園しんどい」って言われたらどうしよう》

様々な言葉で頭がいっぱいいっぱいになりながら、家に帰りました。

帰宅後、夫にその話をしました。その頃にはもう不安や罪悪感や、自分のふがいなさに

胸が苦しくなり、泣きそうになっていました。

そんな状況のためか、夫は冷静に受け止めてくれました。そして

「男の子だから、うまくできていない所を先生や親に指摘されるのは嫌かもしれない」

「こうやって一つ一つ、学んでいくんだと思うから、この件は、このまま帰ってきて正解だと思う」

「現に長男は、毎日「幼稚園楽しかった」と言って帰ってきている」

「もしこれから、「幼稚園楽しくない」と言われたり、元気がなくなってきたら、そこで初めて

 親が介入する。それくらい見守るというスタンスで良いのでは」

と、言われました。

 そこでやっと、私も頭の中の思考や感情が落ち着いてきて、少し冷静になれました。

なぜあんなに動揺するのか。それは、昔の自分と重ねてしまうから

  こんなにも激しく動揺して、泣きそうになってしまうのは久しぶりだなーと思いながら、

なぜ、こんなにも心が揺さぶられてしまったのか、少し考えてみました。

HSS型HSPはほんのささいな出来事、ほんの一瞬で、感情が揺さぶられてしまうようです。

今回、私の場合は「息子がお友達に必死についていく姿」を見た瞬間にあると思います。

その瞬間、私は一瞬で「過去の私」に結びつけていました。

 過去の私は、いつも余裕がなく、お友達に声をかけることも必死でした。

《過去の私は、お友達との関わりに常に必死で、辛かった》という思いから

《ということは、目の前にいる長男も今、辛いのでは》という思考になってしまいました。

一瞬にして、自分の過去と繋げてしまい、そして、共感してしまった。

それが、自分の心が激しく揺さぶられてしまった原因なのではと思いました。

HSPの特性「共感力が高い」部分が、マイナスに働いてしまい、自分自身を追い込んでいった。

そんな気がしました。

 過去の私は、《仲の良いお友達がほしい》という思いから、

必死に周りについて回りました。

それで上手くいく時もありますが、時にはその行為が鬱陶しいと思われたのか、

拒否されたり、避けられたりしました。

そのため、私にとっては《お友達を作るのはとても難しいことだし、辛いこともある》

ということを学びました。

その学びの視点から、我が子を見ていたので、

《あんな風に頑張っている息子は辛いに決まっている》と思い込んでしまいました。

 しかし、よく考えると、毎日、笑顔で幼稚園に行くし、幼稚園での楽しいお話も聞かせてくれる。

更に、私の視点からは《必死について回っている息子》に見えましたが、

たとえそうだとしても、息子にとっては辛い出来事ではないかもしれないし、

そもそも、《必死について回っている》訳ではないかもしれない。

後からそんな風に感じられるようになりました。

いつも通り笑顔で帰ってきた息子

 登園時、激しく動揺し、感情が揺さぶられる出来事がありましたが、

午後にはすっかり落ち着きました。

帰ってきた息子は、いつも通りとても笑顔で、その日、幼稚園であった事を

色々話してくれました。

息子二人とお風呂に入りながら「幼稚園楽しい??」と、聞いてみると、

笑顔で「楽しい」と返ってきました。

色々悩み、感情と思考でいっぱいいっぱいになりましたが、とりあえず今は

大丈夫かな、と思えた瞬間でした。

 そして、気づけたこと

《私と息子は別人格である》ということ。

HSS型HSPは共感力が高く、その面をうまく活用できれば、子どもに寄り添える子育てが

できると思います。

一方で、《私がこう思うから、子どももこう思うはず》という思いに囚われやすい。

そんな気がしました。

《子育ては、自分育て》と、よく言いますが、本当にそうだなと

夜しみじみ考えていました。

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