季節の変わり目

 3,4月、とてつもなく忙しかった。

「忙しい」は「毎日動き回って大変」というより「感情が激しく動いてしまい、いつもより

感情に使うエネルギーが多かった」という感覚。

学生時代、社会人時代はこの3,4月はとても大変だった。

私は環境に慣れるのに時間がかかるタイプだから(学生時代は気を張りすぎて

「自分が慣れるのに時間がかかるタイプ」という認識はなかったけれども)

3月になると、「この環境は来月になるともう終わるんだ」という気持ちが出てくる。

4月になるとクラス替えがあったり、人事異動があったりで環境が変わってしまう。

それを、3月の段階で早くも感じてしまい、不安になってしまう。

学生時代の春休みは「新しいクラス大丈夫かな」「友達ができなかったらどうしよう」

という言葉が、自分の頭の中からどんどん湧き出てしまい、春休みを満喫することなんて

出来なかった。

春休みが終わり、クラス替えが発表され、いざ新しいクラスに行くと今度は

「このクラスになじまなきゃ」「ひとりぼっちは嫌だ」「いじめられないように」

という、ネガティブな言葉を心に持ちながら、なんとか毎日必死に笑顔を作って

学校に向かう。

「クラスになじめなくてもいい」「ひとりぼっちでもいい」なんていう、強い自分はいないから

いつだって周りを気にして、自分を偽って過ごしていた。

毎日慣れない環境に、感情が激しく揺れ動いて、とてつもなくエネルギーが消耗されてしまう。

家に帰るころにはぐったり。

でも、そんな自分を自分で許してあげられない。

「みんな楽しそうにしているのに」「新しい友達ができるなんて青春じゃないか」

なんて、自分に言い聞かせる。

そんな学生時代だった。

社会人時代になると、少しずつ自分のことを理解できるようになったからか、

学生時代よりは感情の波は落ち着いた。

それでもやっぱり新しい環境、慣れない同僚や上司と出会うと

「自分はどう振る舞うのが正解なのか」を常に意識して行動していた。

「周りから浮かない私」「周りから嫌われない私」「周りから変なヤツと思われない私」が大事で

そんな自分を必死になって作り上げていく時期。

だから疲れるのかっ。

今、こうやって振り返ると「頑張ってたな~」としみじみ思うし、こんな私も悪くない気もする。

しかし、「常に周りからの目を気にしている私」はいつだって感情が激しく動いてしまうし、

疲れてしまう。そんな自分を認めてあげることが、この時期の私には特に必要なんじゃないか。

そんなこと、感じる。

今は、学生時代も終わり、社会人時代でもない、子育て中心に回っている主婦時代。

それでも気になることはたくさんあるし、子どもを育てているからこそ感じる感情もある。

結局、どの時代でも感情に少しは振り回されて、3,4月は疲れ切ってしまう。

そんな自分に「頑張ってるね」と「不安なこと、たくさんあるね」と伝えて

なんとか過ごしたここ最近。

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